中国管釣り情報〜ルアーで釣っちゃいな〜

日本にお住まいの方には殆ど知られてませんが、中国の管理釣り場は近年凄まじい勢いで発展しており、まだまだ釣り場環境面は発展途上ではありますが、魚種だけで言えば既に釣り堀天国と言われるタイ王国をも遥かに凌駕してます。このブログでは中国国内のルアーフィッシングが出来る釣堀と、ルアーで釣った魚種を中心に紹介していきます。

東奔西走の帰路

 

からの続き。

 

3日間カシュガル近郊の支水系と市内の河川を調査し、出発当初の予定から1日間前倒しとなる1月31日に、上海へ向けての帰路に着いた。
1日前倒しにした理由は、一つにこの地域で”何か”をするという事に対して覚える、強烈な圧迫感と被拒否感。一つに無計画釣行故のあまりにもな時季外れ。前者に至っては初日に入った水系でこんな出来事が有った、衛星地図で見る限り恐らく半径50km圏内に住人は存在して居ないであろうと思われる地点で、何やら遠方上空から聞き覚えの有る不快な旋回音が近付いてきたのである、まさかこんな所に?と思いつつも、急いでタックルを畳み、場所的に絶対通じないであろう事は承知の上で、散歩を装っていたところ、案の定何処から飛んで来たのかドローンで有った。ここで怪しまれれば面倒な事になるのは必至なので、取り敢えずニッコリと微笑みながら手を振ってみたり、結氷で戯れてみたりといった小芝居が功を奏したのか、ドローンは暫く上空をホバリングした後、やって来た方向とは別の方角に飛び去って行った。

 

そして一抹の不安を抱えながらも調査を続けていた三日目の某水系で、一体何処から現れたのか、雪の岸辺を猛ダッシュで駆け付けて来た四名の紳士達に取り囲まれ尋問を受ける羽目になった。

 

結果的には伝家の宝刀、舌先三寸、諸刃の剣、ちょいと頭はおかしそうだが人畜無害っぽい外国人が何やら騒いでる作戦((実際におかしいのだと思う)で、何とか確保されずに事なきを得たが、

もうこの地でこれ以上”何か”をする気にはなれなかったのでそのまま宿泊先へ戻り、直ぐに乗れる列車は無いか調べてみたのだが、既に春節Uターンラッシュが始まっており、当日券の空きは全く無い状況。
本来、今回の旅程は陸路で完結したかったのだが、やむなしという事を自分に言い聞かせ、空路を調べてみたところ、当日夜便蘭州行きの丁度良いフライトに空席があったので、取り敢えずこれに乗って、一気に蘭州まで東進してしまう事とした。無論、移動先を蘭州にした理由は、丁度良いフライトが有ったからというだけ。

 

カシュガル〜蘭州間は陸路で列車移動なら37時間必要だが、空路ならばたったの3時間。窓から観える景色に背徳感を覚えた。

 

同日深夜(正確には翌日早朝)に蘭州駅発の列車のチケットを取ったので、5時間ほど空き時間が出来た。せっかく中国が誇る大河、黄河でもっとも上流に位置する大都市蘭州へ立ち寄ったのならば、黄河で”何か”をしない手はない、人気の少ない川辺を探しだし、ここ数日間の鬱憤を晴らす様にキャストし続けた。

 

以前、有ろう事か悠久の黄河にて、ブラックバスことノーザンラージマウスバスが釣れた事があるのだが、今回はまだ春節休暇中で皆さん出勤なされていなかったのか、自然淘汰されてしまったのかでお会いする事は出来なかった。

 

1月31日22:55 西宁発 Z378次、車程2401km上海行きのこの列車に、一つ目の停車駅である蘭州駅から2月1日深夜01:24に乗り込んだのだが、先にも書いた通り既に春節Uターンラッシュが始まっており、キャンセル待ちでなんとか取れたチケットは无座、つまり硬座ですら無い立ち乗りだ。流石にこの距離での无座だけは避けたかったが、この先数日はUターンラッシュが続きスリーパーが取れる見込みは非常に薄いし、これ以上の空路は避けたかったので、何事も経験かと諦めた。

 

途中、定西-陇西-天水-宝鸡-西安-三门峡西-洛阳-郑州-开封-商丘-徐州-蚌埠-南京-常州-无锡-苏州と経由して、二日目となる30時間37分後の2月2日早朝05:32上海駅への到着を以て、陸路総移動距離約8600km + 空路約2740kmの計11340kmで今回の旅程は完結した。



長々と仰々しく書いてしまったが、ウルムチは勿論の事、カナス湖へも、カシュガル奥地のカラクリ湖へも、その他辺境の観光地だろうが、観光客向けに営業している正規シーズンに旅行代理店を通して、パーミット所得代行込みで外国人も参加可能な現地発ツアーに申し込めば、どなたでも手軽にインスタ映えする絶景写真を撮りに行く事が出来る。
ただし、シーズンオフ、特に厳寒期に外国人が個人で訪れて”何か”をするにはあまりにも障壁が多過ぎるので、全くもってお薦めしない。

 

追記:カナス湖の巨大魚については、新疆环境科学研究院研究员 袁国映さんの著書「 喀纳斯湖怪之谜 」新疆科学技术出版社が詳しいので、ご興味ある方が居らしたら一読を。