中国管釣り情報〜ルアーで釣っちゃいな〜

日本にお住まいの方には殆ど知られてませんが、中国の管理釣り場は近年凄まじい勢いで発展しており、まだまだ釣り場環境面は発展途上ではありますが、魚種だけで言えば既に釣り堀天国と言われるタイ王国をも遥かに凌駕してます。このブログでは中国国内のルアーフィッシングが出来る釣堀と、ルアーで釣った魚種を中心に紹介していきます。

最西端の街

からの続き。

 

カシュガルへ来ようと思い至った新しい目的は、”紅い何か”では無く、三億年前に誕生したと目され、1属1種でこの地方の固有種である、Aspiorhynchus laticepsという古代魚。

Phot by : Jiangong Niu, Renming Zhang, Jiangwei Hu, Tao Zhang, Hong Liu, Muyit Minavar, Hui Zhang & Weiwei Xian. Scientific Data volume 9, Article number: 556 (2022) Cite this article .

 

フィッシュイーターで、最大サイズ126cmまで確認されているこの魚が、現在も生息する最後の水系とされている某水系へ行くには、アクス経由で向かうのが最短距離なのだが、宿、移動手段等諸々考慮した結果、カシュガルからアプローチするのが最も楽そうだったのだ。

 

しかし、この魚は「中国絶滅危惧野生動物レッドリスト」の魚類編で、ジャイアントパンダと同じ保護第一類というトップカテゴリーに属しているので、間違っても狙って釣りに行こうなどと思ってはいけないのである。あくまで現地調査の一環、である。


ここ、カシュガルでの移動も、ドライバーを雇い、車で進入出来るギリギリの地点の河辺で落として貰い、そこから徒歩で遡上して、約束の時間に落として貰ったポイントまで戻り拾ってもらう、日帰り通いスタイルで行く積もりだったのだが、キルギス、タジキスタン、アフガニスタン、パキスタンとの国境線を有するカシュガルもまた、必然的に一部地区以外は外国人の入域を制限しており、またしても辺境パーミットと呼ばれる通行証を所得しなければ、車に乗せて貰う権利すらないのだ。


仮に外国人だと告げずにドライバーを雇い、検問等でパーミットを持たない外国人と発覚した場合に受ける罰則は、ドライバー側の方が重い。当然ながら、縁もゆかりもない風変わりな日本人釣師の好奇心を満たす為に、罪なき現地人ドライバーにそんなリスクを負わせる訳にはいかない。


”ハナス湖”での場合と逆で、カシュガルでは移動手段の確保も、宿も、比較的容易に探す事が出来たのだが、肝心の辺境パーミットが取れなかった。中国あるあるで、何とか文化交流センターやら公安やら派出所やら、しまいには何故か免許センターへと、散々っぱら盥回しにされながら粘ってはみたが、結局オチは「春節で外国人のパーミット申請系統(システム)がダウンしてるから、公の業務再開日である初十(1月31日)後に来い。」という非常に残念な宣告で、到着日から5日間もカシュガル市内から身動きが取れないことが確定してしまった。そもそもパーミット申請受付が再開する2月1日は、出発当初から帰路に着くと決めていた日だった。


更に厄介なことに、では辺境パーミットを持たない外国人は、どの地域までならば進入が許可されているのかという問いに、誰も答えてくれないのだ。地場の公安でさえ質問に答えられず、またしても盥回そうとする始末。
実際のところ、そもそもこんな辺境で、観光地でも国境でもない僻地へと、個人で進入したがる外国人はほぼ存在しないのだろうから、実務上明確な線引を求められる事も無く、規定自体が曖昧なのかもしれない。


ここからまた長距離の移動をするのは日程的に厳しくなって来たし、仮に移動したとしてもループに陥る可能性が限りなく高いので、移動は諦めここカシュガル市内発のローカルバス乗り継ぎ+徒歩で辿り着ける範囲に、本来の目的地だった某水系に接続する支水系はないものか調べてみたところ、一箇所だけ可能性が有りそうだったので、ここを実質4日間かけて調査してみる事にした。

 

ここから先の話は、諸々の理由からここで詳細を書く訳にはいかないので、一部写真のみで。

 

水辺はどこも多様な獣の足跡だらけだった、今回遭遇出来たのは鹿と狼だけだったが、もっと奥地に入れば雪豹も居るという話だ。

 

ある程度水量がある本流は、既に雪代でどちゃ濁りだった。