中国名は施氏鲟、Acipenseridae チョウザメ科 Acipenser チョウザメ属。白亜紀後期の化石記録以来、その形態的特徴が比較的変化していない原始魚で、日本名にはサメと付いているが、サメとはChondrichthyes 軟骨魚綱のうち鰓裂が体の側面に開くものの総称であり、チョウザメはOsteichthyes 硬骨魚綱なので分類学上は全くの別種なのだが、この魚も骨格の殆どが軟骨で形成されている。チョウザメ科は2つの亜科に細分しており2科4属28種、そのうちチョウザメ属の現存種は17種。Polyodontidae ヘラチョウザメ科も含めたAcipenseriformes チョウザメ目全体でみると、中国国内には長江水系にAcipenser sinensis 中华鲟 チャイニーズスタージオン、Acipenser dabryanus 达氏鲟 揚子江チョウザメ、Psephurus gladius 白鲟 ハシナガチョウザメの3種、黒龍江水系にAcipenser schrenckii 施氏鲟 アムールスタージオン、Huso dauricus 达氏鳇 ダウリアチョウザメの2種、ウイグル自治区のイルティシュ川水系にAcipenser baerii 西伯利亚鲟 シベリアチョウザメ、Acipenser ruthenus 小体鲟 コチョウザメの二種、イリ川水系にAcipenser nudiventris 裸腹鲟 バスタードスタージオンで計8種、チョウザメ科の魚が分布しているとされてるが、残念ながら既に絶滅した種が大半だと思う。もしまだ現存しているのならば、どの程度の個体数が生存しているのか等の調査からはじめ、可及的速やかに厳格な保護体制を整えて実行しないことには、二億年という長い年月を生き抜いてきた種族群を、人類が一瞬とも言える時間で全て絶滅させてしまう事になるだろう。此処まで書いておいて、釣り云々を書くのは非常に憚られるが養殖魚は話が別ということにさせて頂きます。チョウザメ属全般はボトムフィーダーで、この魚の場合は鼻の下にある4本の髭がセンサーの役割をしており、センサーにかかった水生昆虫の幼虫、死魚、軟体動物などを下付きの口で吸い込むという捕食形態なので、そのパターンに合わせてやればルアーで釣ることもそれほど難しくはない。尚、中国の在来種で体長5mまでに成長する中国名中华鲟、Acipenser sinensis チャイニーズスタージオンは中国の国家一級水性保護動物であり、IUCNの絶滅危惧種リストにも記載されているので、ネイティブフィールドで釣ることは固く禁じられている。何年かまえ、仕掛けた罠に偶然この魚が掛かってしまった漁師が逮捕されたという事もあったので、うっかり掛かってしまったとしても大事だ。ちなみにこのアムールスタージオンは英文別名にJapanese sturgeonとついているのだが、日本では生息環境の破壊等が原因で既に絶滅している。
種別:在来種
難易度:★★
最大サイズ:300cm〜
