日本ではフロリダバスという呼び名が一般的であろう。所謂オオクチバス( Micropterus salmoides ) の亜種かと勘違いしていたのだが、2022年の系統発生研究で独立種としての提案 (Kassler et al., 2002) が支持されたらしいので、現在13種に分類されているMicropterus属の1種として別記する事にした。正式な中国名は佛罗里达大口黑鲈だが、当然の様に北方大口黑鲈 ノーザンラージマウスバス Micropterus salmoidesと混同され、単に鲈鱼と呼ばれている。ノーザンラージマウスバスに比べ フロリダラージマウスバス Micropterus floridanus の方が巨大化するのはよく知られる処だが、実際には最大捕獲サイズで約12cmしか差はない。外見上で比較的判りやすい黒班及び黒縦帯模様の違いも有るが (この写真では判りづらいが、実魚はノーザンラージマウスバスと明らかに異なる印象を受けた)、一番明確な差異は側線有孔鱗数 ( 側線の上にある鱗の数 ) がノーザンラージマウスバスで68枚以下、 このフロリダラージマウスバスは70枚以上という事だったので、死なさない様に水に浸けたまま根気良く数えてみたところ、この写真の個体で74枚であった。釣り方は、この属のプロ達に言わせれば違いがあるのだろうけど肉食性で何でも食べ、好奇心旺盛なことはノーザンラージマウスバス Micropterus salmoides と同様で、良い意味でも悪い意味でもどんなルアーにも満遍なく反応してくれてしまい、私にはノーザンラージマウスバスと食わせ方の違いを見出す事は出来なかった。
種別:外来種
難易度:★
最大サイズ:85cm〜