中国管釣り情報〜ルアーで釣っちゃいな〜

日本にお住まいの方には殆ど知られてませんが、中国の管理釣り場は近年凄まじい勢いで発展しており、まだまだ釣り場環境面は発展途上ではありますが、魚種だけで言えば既に釣り堀天国と言われるタイ王国をも遥かに凌駕してます。このブログでは中国国内のルアーフィッシングが出来る釣堀と、ルアーで釣った魚種を中心に紹介していきます。

■魚種>>023: ジャガーシクリッド( Parachromis managuensis )

中国名は珍珠斑。こちらもシクリット族で2022年版放流禁止水性生物リストの記載魚だ。1996年に台湾から広東省に食用として導入され、養殖場から逸脱した個体が南方地域の一部で自然繁殖している。強い肉食性でどんなルアーでも食ってくるが、特にトップウォーター系に反応が良い。この魚については面白い話がある、もっとも魚からすれば非常に迷惑な話でしかないのだが。以前岸際に産卵床を作って侵入者を威嚇しつつ、メスを待ってるオスの口元にルアーを落としてみた事がある。すると産卵床にルアーが着底した瞬間に躊躇無く物凄い勢いで食い付いてきたのだが、その後がさらに凄かった。せっかく作った産卵床の場所がわから無くならない様、すばやくフックを外し産卵床にそっと戻してやると、何事も無かったかの様にそのまま威嚇を継続しはじめた。ここで止めればよいのに悪戯心が勝り、同じルアーのフックを全て取り外し再度産卵床に落としてみると、一回目よりはわずかに躊躇したものの、やはりがっつりと食い付いて咀嚼行動をみせた。そして同じ様に素早く口からルアーを外しそっと産卵床に魚を戻してやると、またもや何事も無かったかの様にそのまま威嚇を継続しはじめた。更に悪のりして、また産卵床に同じルアーを落としてみると、二回目よりも更に長考した後、なんと、驚く事にゆっくりと甘噛みでルアーをつまむ様に咥えて産卵床から30cm程離れた場所まで泳ぎ、そこでルアーを投げ捨てるように口から吐き出した。何度もやってくる産卵床への侵入者が同じ物体、もしくは食べてしまう事が出来ない生物と認識して、捕食から強制排除に行動を切り替えた、魚だけに目から鱗とはこの事だ。これには心底感心したのと同時に非常に申し訳ない気持ちになった。
 尚、一枚目と二枚目の写真で明らかに色合い、紋様が異なるのだが、これが生息環境や雌雄も含め成長度合いに依るものなのか判断出来かねる。交雑で有名なシクリット族だけにハイブリットの可能性も捨てきれない、どなたか同定できる方が居らしたら御意見お願いします。

種別:外来種
難易度:★★
最大サイズ:55cm〜

ジャガーシクリッド